魔神の願い
魔神に対するミランジョの裏切り、一度目はボッスを紹介し願いを叶えさせたこと(133話)で、二度目は先の戦争時に生き長らえさせてほしいと頼んだこと(129話)。このときミランジョは幼馴染の特権で魔神を呼びよせることができたのかと思っていたけれど、瀕死のミランジョを察知して魔神が自ら来ていた場合もありうるので考えてみた。
裏切るのは二度目と言っていたから、願いを叶えてあげるために来たわけではなさそう。志半ばで瀕死の状況に陥ったミランジョが、魔神を前にしても願い事をせずにいてくれたとしたら、きっと魔神は救われただろう。ミランジョを試すために駆けつけて来たんだとしたら…
友達の危機を利用して友情を試すのはなかなか意地が悪くて、すでに醜くなってしまった魔神らしくもあるけど、幼い頃から心の底にある「願い」を叶えたかったのかもしれないと思うと切ない。鏡に魂を移したのはせめてもの仕返しなのか、能力的にそれが限界なのか…?やっぱりあてつけや嫉妬の感情混ざってそうだよなあ。魔神×ミランジョも好き…
せっかくの魔神の能力、友達のピンチに使ってあげたらと思わなくもないけど、代償があるので友達にこそ使いたくはないのかもしれない。でも願い事をされてしまったらそこからは余計な感情抜きになる魔神。
あの場面は魔神とミランジョそれぞれがほしかったものを手に入れたくて、すごくすごく不器用な方法であがいているようにも見えてくる。
魔神の能力ルールがいまいちわかってないんだけど、鏡じゃなくてその辺で気絶してたり軽傷だったりのボッス国兵士に魂を移されて新たな人生を歩むミランジョもありえたのかな。王妃を喪ったボッス王の御寵愛を急に受けはじめる新人兵士A(の身体を器にしたミランジョ)…
でも鏡ミランジョがボッスの言葉通り「誰よりも大切な人」扱いされてたかっていうとそうでもなさそうなので(むしろミランジョが自分が誰よりもボッスに大切にされていると思えていたらあんなことにならなかったはず)、割と普通に兵士Aとしてやってくしかない気もする。切ない。部屋の備品がよかったり緊急時に危険な配置につかせないようにされたりはあるかもしれないけど。